9月と10月

またも全然更新せず。

9月9日、無事に33歳に。夜に渋谷AXにて、氣志團筋肉少女帯の対バン。楽しい。

9月10日、11日、両日ともに午後から神保町。スチュアート朝研究会@専修大学
一日目は、Nicholas Roweの作品2編についての発表と、10月のシェイクスピア学会のリハーサル2本。
Roweはいずれ改めてきちんと読む必要あり。
二日目は2000年代に入ってからの王政復古期〜18世紀演劇を考える上での重要文献の解題&今後の展望。
取り上げたのは以下の3冊。それぞれ、政治/歴史系、ジャンル/キャラクター系、俳優(女優)系、ということになるか。

Empire on the English Stage 1660?1714

Empire on the English Stage 1660?1714

Character's Theater: Genre and Identity on the Eighteenth-Century English Stage

Character's Theater: Genre and Identity on the Eighteenth-Century English Stage

Rival Queens: Actresses, Performance, and the Eighteenth-Century British Theater

Rival Queens: Actresses, Performance, and the Eighteenth-Century British Theater

9月14日、かつてお世話になった先生が引越しにともない蔵書の処分をなさるとのことで、いくらかお分けいただく。とはいえ、段ボール数箱分である。感謝。

9月25日、身内の英文学会。裏方であれこれしつつ、シンポジウムの司会と講師も。正木恒夫『植民地幻想』のいう「西洋眼鏡」の話から、日本の「近代化」と人種主義の話(酒井直樹)、日本における英語/英文学の受容・教育へつなげて、そこからグリーンブラットがかつて「悪口を習う」で論じた『テンペスト』と言語帝国主義という話をして、最後はアダプテーションの可能性の話へ。かなり無理やりな話であった。なお、オチは『絶園のテンペスト』。

9月27日、夜に渋谷。劇団☆新感線『髑髏城の七人』@青山劇場。何度目かの再演であるが、今回は、主要人物に小栗旬森山未來勝地涼早乙女太一仲里依紗といった若手を起用、以前とはやはりだいぶ印象が違う、若者の物語に。舞台の小池栄子は初めて観たけど、とてもよかった。あと、早乙女太一はやはり末恐ろしいなと。

9月28日、午前の会議のあと、急いで赤坂。ミュージカル『ロミオ&ジュリエット』@赤坂ACTシアター。が、30分遅れで入場。無念。ダブル・キャストロミオとジュリエットは山崎育三郎&フランク莉奈の組み合わせ。ミュージカルは久しぶりだけど、ああ、こういうノリだったなあ、と(キャストも観客も)。「真面目な」シェイクスピア業界人は、台詞変え過ぎ、って怒るかもね。

10月8日、昼から与野本町。蜷川シェイクスピアの『アントニークレオパトラ』@彩の国さいたま芸術劇場吉田鋼太郎安蘭けい
アントニークレオパトラはある意味で想定の範囲内橋本じゅんのイノバーバスは、よくも悪くも「蜷川シェイクスピア」のなかでは異質で賛否あるのだろうけど、個人的には大好きであった。

10月15日、午後に秋葉原。十七世紀英文学会東京支部例会@首都大学東京秋葉原サテライトキャンパス。
『パラダイス・ロスト』の挿絵と、それ以前の宗教画におけるアダムとイヴを主題としたものを並べて、伝統的な主題に及ぼしたミルトンの影響を探ろうというもの。いろいろ図版を見せてもらって楽しかった。

10月22日、23日は両日とも広尾。日本シェイクスピア学会大会@聖心女子大学。素敵なキャンパスであった。
初日は研究発表を4本、二日目は(午前の特別講演はパスして)午後のセミナー「シェイクスピアを教える」を拝聴。学問と社交に勤しんできたが、いかんせん重点は後者であったわけで、たいへん申し訳ない。

10月29日、夕方に麻布十番。劇団虚幻癖第一回公演『紅い爪』@アトリエ・フォンテーヌ。
うちの学生も関わっているとのことで、お誘いを受けての観劇。旗揚げ公演の初日ということで、緊張感漂う(客席もどきどき)舞台であったな。台詞の言葉づかいが特徴的で(一昔前の海外文学の翻訳みたいな)、面白かった。コミック・リリーフ的な場面では、客席もちゃんと笑ってあげればよかったのに。パプリカのくだりとか面白かったよ。

と、こんな感じでイベントがありつつ、学内業務も妙に忙しいし、そろそろ卒論指導も19人はやはり手が回らず慌ただしくなってきている。みんな頑張ってね。

あと、以下のハーディの新訳をご恵贈いただく。感謝。

トマス・ハーディ全集〈13〉日陰者ジュード

トマス・ハーディ全集〈13〉日陰者ジュード