学会

昨日は、自分の大学の身内の学会。


例年の如く、私は準備段階から当日の運営まで一貫して雑用係としてご奉仕する。
加えて、進行役を務めたり、発表に対する質疑応答の際にはマイクを持ってフロアを小走りしたり。
さらには懇親会と二次会の幹事。
うん、よく働いたと思う。
もちろん、いろいろな方々にご協力いただいたので、感謝申し上げる。多謝。


院生の発表が2本。
ガートルード・スタインが生前に刊行したがらなかったという初期2作品について、その「封印」の理由を主題と技法の点から考察するもの。
・クリスティーナ・ロセッティの叙情詩三篇に見られる聖書へのallusionから、ロセッティの詩学キリスト教の関連を改めて考察するもの。


どちらの発表に対しても、フロアから活発な意見が出て、発表者には有益なものになったのではないかと思うけど、活発すぎて時間が押す。


その後は、先生の講演が2本。
セジウィックの「ホモソーシャル連続体」の議論を踏まえてハーディの『テス』のテス、エンジェル、アレックの三角形を考察してみると、実はちょっと違うものが見えてくるという話。「ちょっと違うもの」については、会場にいらっしゃった方々のみぞ知る、ということで。最終的にはもの凄く壮大な話になって、フロアも盛り上がる。で、やっぱり時間が押す。
フラナリー・オコナーアメリカ南部の地域性と宗教(特にカトリック)の問題。オコナーという作家の特異性がよくわかる話であったが、これまた時間が押す。


ということで、押しに押したので、時計を見ながらヤキモキしたり、懇親会の開始時刻を遅らせるために途中で店に連絡を入れたりと、幹事泣かせなことに。


ともあれ、学会としては近年まれに見る盛り上がりだったのではないかと思われ、働いた甲斐があったというものである。
ご参加いただいた方々、ありがとうございました。