中世哲学とイスラム

ヴァールブルグ研究所のチャールズ・バーネット教授(Charles Burnett)が来日中とのことで、昨日は夕方からうちの大学で講演。中世哲学の話だから、どうせ聴いてもわからないだろうと思いつつ、リスニングの勉強のつもりで聴きに行くことに。


プラトンアリストテレスなどのギリシャの哲学が、12〜3世紀にアラビア語を経由してヨーロッパに逆輸入されたという話は昔聞いたけど、講演はそのあたりの翻訳事情と、翻訳を経由した上でなされた当時の大学(オックスフォード、パリ、ボローニャ)での学問としての体系化(カリキュラム化)に関する最新の研究成果の一端の話(だったと思う)。もちろん中世哲学のことは全然わからないのだけど、安易に「西洋」哲学と呼びがちなものが、そもそもイスラム圏経由のいわばハイブリッドであるという事実は、改めて興味深い。