近代文化史入門

木曜日の授業は先週で終わったので、今日は研究日。とはいえ、書類を書いたり細かい仕事を少しばかりしただけで半日終わる。要領悪いなぁ。


残りの半日は以下の本を。画像がまだ出ないようだけど、カヴァーは18世紀イタリアの画家パニーニの美麗なギャラリー画。

近代文化史入門 超英文学講義 (講談社学術文庫)

近代文化史入門 超英文学講義 (講談社学術文庫)

2000年に同じ講談社の選書メチエで出た奇想天外・英文学講義―シェイクスピアから「ホームズ」へ (講談社選書メチエ)の文庫化。これで文庫版の氏の著作は2冊目か。今回の文庫化にあたって数頁の「学術文庫版まえがき」を付し、そこで述べているように、本文に関しては「挑発の修辞」の「なくもがなの部分」を削った(5頁)のみのようなので、内容的には底本と変わらない。で、もとの本の方は何度か読んでいるのだけど、それでも相変わらず楽しく読めてしまう。


思えば、都立大学の「改革」が本格的に日程に上ってきた2000年に、氏は英文学に「別れ」を告げる書としてこの本を出したのであったが、その「改革」がなされ、兎にも角にも「新大学」が動き出して3年目のこの時期に再びの「別れ」なわけである。今回のはもう少し本格的になるだろう。なので、氏からの置き土産だと(勝手に)思って大事にするべきかなと。そんなこと言っておいて、そのうち私も「アディオス、英文学」(297頁)とか言い出すかもしれないけど。