イーグルトン新刊

テリー・イーグルトンの新しい日本語訳が青土社から出るらしい。

反逆の群像―批評とは何か

反逆の群像―批評とは何か


帯にはこうある。「ワイルド、イェイツ、スピヴァクジジェクベッカム 文学批評の鬼才が、過去から現在までの人物をとりあげて、縦横無尽に繰り広げる、反逆と皮肉にみちた批評集。知の散策へと誘う、現代思想と文学理論のエッセンスにみちた、欲張りな至福の必読書。」

・・・ベッカム? そんな名前の文学者や批評家がいたであろうか。きっと私が知らないだけだろう。

版元のサイトでは目次も見れる。取り上げられている人物は、錚々たる顔ぶれである。I・A・リチャーズやエリオット、ホガート、ルカーチ、フライ、ブルーム、バディウ、ホールにジョナサン・ドリモアだっている。もちろんド・マンも。ブロンテ姉妹の弟(画家だっけ)がいたり、最後の章がロイ・ストロングというのも渋い。他にも作家や政治学者、社会学者など、(知らない名前もいくつかあるけど)いろいろで全41章。で、最後から2番目の章はこうある。

「第40章 デイヴィッド・ベッカム

うん、きっと私が知らないだけで、この人は最近ACミランへの期限付き移籍が取り沙汰された人とは別人なのだろう。いや、だって、たしか『アフター・セオリー』の序論で昨今の「文化研究」の「何でもあり」っぷりを批判していたわけで、それで「あの」ベッカムを論じるなんてことは・・・。まあ、それはいいのだけど、この並びでベッカムというのは、どうにも違和感がある。面白いけど。