『表象』03
表象文化論学会の学会誌である『表象』の第3号が出てた。
- 作者: 表象文化論学会
- 出版社/メーカー: 表象文化論学会
- 発売日: 2009/04/07
- メディア: 単行本
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取り急ぎ、以下の3本に目を通す。(全体の目次は月曜社のサイトで)
武田将明「シミュラークルと変容の詩学――シェリー「生の勝利」を読む」
高吉一郎「形式と歴史――文学史の基本概念について」
ポール・ド・マン「批評と危機」
一本目のものではシェリーの作品とともに、ド・マンの "Shelley Disfigured"(やドゥルーズ、柄谷あたり)が重要なテクストであり、2本目のものは表題にあるとおり文学研究における「形式主義」と「歴史主義」という二項対立を再考するものであり(ジェイムソンの『政治的無意識』が重要)、3本目は Blindness and Insight の巻頭論文であるわけで、この3本はいまの英文学研究/批評を考える上で有益なものかと。
そして、 Blindness and Insight は今回の論文の訳者である宮崎裕助氏の手によって全訳が刊行予定とのこと。さすが月曜社。