備忘録なのに書き忘れ

書いていなかったけど、先週金曜日(18日)に、TMUの関係者有志による勉強会があり、ミルトンの話を聞いてきたのであった。ミルトンの詩人としてのキャリアの最初期において、彼が果たして当初は王党派的(保守的)であったのか、あるいはやはり「はじめから徹頭徹尾」ラディカルであったのか、あるいはそれら両極ではないならどちらに偏っていたのか、そのあたりは研究者によって意見が分かれているらしいのだけど、今回の話では、ミルトンのいわば「作者の意図」とは別に、彼がいわゆる王党派と認定される読者の間でどのように受容された可能性があるのか、そのケース・スタディ的にWilliam Sancroftがどのようにミルトンの "Nativity Ode" を扱ったかを論じたもの。

今度別の場所できちんと発表する内容なので、ネタバレ的なことは書かないけど、いろいろと勉強になる話が聞けた。やっぱりマニュスクリプトを含めて一次資料を丹念に読むタイプの研究には、それ独自の強みがあるものだ。