口頭試問、シラバス

先日、今年度の卒論指導の仕上げとして、口頭試問を実施。いろいろと問題もあるのだけど、全員無事に通ることに。今年度に関しては、こちらが初めての卒論指導ということもあり、自分自身の反省点の方が多い。来年度はもう少しうまいことやりたいもの。


で、来年度の授業のシラバスも完成。1年生の英語は、今年度同様に前期は文法中心、後期はリーディング中心。あとは専門科目ではライティングも今年度同様、パラグラフ・ライティングを。でも、テキストはもう少しやさしめのもので。英詩の講義も基本は同じだけど、今年度の反省がいろいろあるので、できる限り改善を。ゼミは『ロミオとジュリエット』を読むことに。今年度、テキストとしてアーデン版とちくま文庫の松岡訳を指定したのだけど、今度は大修館のもの(原文+日本語の解説と注釈)を使うことにして、今年度よりも頑張って英語を読んでもらいたいとうことで。来年度から担当する特殊講義は、これもやはりシェイクスピアで、前期は『ヴェニスの商人』、後期は『オセロー』。で、お分かりの方はお分かりの通り、ネタ本は↓

本当はこわいシェイクスピア (講談社選書メチエ)

本当はこわいシェイクスピア (講談社選書メチエ)

私自身が学部一年目にいわゆる「ポストコロニアル批評」に触れて衝撃を受けたので、いわば原点回帰か。ただ、この本の内容をそのまましゃべるわけにはいかないので(いろいろな意味で)、自分なりにうまいことやりたい。


他のネタ本としては、『ヴェニスの商人』については、日本語だったらたとえば↓あたりか。

性を装う―シェイクスピア・異性装・ジェンダー

性を装う―シェイクスピア・異性装・ジェンダー

ユダヤの商人シャイロック

ユダヤの商人シャイロック

ヴェニスの商人の資本論 (ちくま学芸文庫)

ヴェニスの商人の資本論 (ちくま学芸文庫)


『オセロー』については↓のなかの『オセロー』論。

シェイクスピア―世紀を超えて

シェイクスピア―世紀を超えて

あとは↓の邦訳が出ればいいのだけど、これは英語で。

Othello: A Contextual History

Othello: A Contextual History


両作品とも舞台はヴェニスとその周辺であるわけで、当時のヴェニス地中海世界についてきちんと整理できるような文献があるといいのだけど、どうしようか。ブローデル読破とかできないしな。