Mark Jenner ワークショップ

以下のワークショップについてご案内いただいたので紹介を。

「文化史」ということで、西洋史(イギリス史)プロパーだけでなく、思想史、美術史、そして文学などを専門とする若手にも参加してもらいたいとのこと。講師のマーク・ジェナー先生は、サー・キース・トマスのお弟子さんとのことで、文学方面にも造詣の深い方です。初期近代関係のみなさま、ぜひ。

とはいえ、私は3月17日に某高校での出張授業と重なってしまったので参加できないわけですが。ジェナー先生来日に合わせて他にも企画があるようなので、どこかでタイミングがあえばいいなぁ。

ちなみに、もしも私が参加できるとしたら、かつ私にもっと気力体力知力があるとしたら、悲劇における「恐怖」と「憐れみ」というアリストテレス的なあれが王政復古期の劇場でどうなっていたのか、特に(やっぱり)その政治的な部分を考えてみたいと思ったり。

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       恐怖のかたち ― 感情の文化史を考える
   Forms of Fear ― Cultural History of Emotions?

     講師:マーク・ジェナー氏(ヨーク大学歴史学部
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気鋭のイギリス近世史研究者マーク・ジェナー氏(文化史・医療史)
を迎え、大学院生を対象とした2日間のワークショップを開催しま
す。地域・時代を問わず、文化史研究の実践や英語での発表・討論
を体験しながら、史料と方法の可能性と限界を探る試みです。

日時:
 1日目:2010年3月17日(水)11:00-18:00
 2日目:2010年4月 5日(月)10:00-17:00

会場:国際基督教大学
   (教室は参加者宛てのメールでお知らせします。)

対象と参加条件:
1. 西洋史(および関連領域)専攻の修士・博士課程の大学院生、
 研究生、PDなど
2. 英語での専門文献の読解・討論・口頭発表の能力を有するか、
 その向上を目指している
3. 3/17・4/5の両日に出席し、必要なグループワーク(後述)
 に加わることができること

概要:
歴史における「恐怖」を共通テーマに、討論と共同作業をつうじて
「感情の文化史」の実践をめぐるさまざまな問題を考えることを目
標とします。グループ毎に個別研究を想定して史料を持ち寄り、こ
の「史料」の射程や研究の方向性、問題について、英語で15分間の
報告を行うことが中心的課題となります。1日目は日本
語、2日目
はマーク・ジェナー氏を交えて英語で行われます。

応募締切:
2月末日(定員30名、参加費無料)
企画詳細と最新情報、応募方法については公式ウェブサイト↓を
ご参照ください
http://subsite.icu.ac.jp/chw/

講師プロフィール:
Dr Mark S. R. Jenner, Senior Lecturer,
Department of History, University of York
主要な研究テーマ:近世イングランド社会史・文化史。環境、
疫病、身体、公衆衛生、清潔、感覚等について論文多数。
http://www.york.ac.uk/depts/hist/staff/profiles/jenner.html
今回の来日で予定されているジェナー氏の他のセミナーの情報も、
ウェブサイトに掲載します。

参考文献:
・Mark Jenner, 'Death, Decomposition and Dechristianisation? Public Health and Church Burial in Eighteenth-Century England', English Historical Review, vol.120, no.487 (2005), pp. 615-632.
・David Gentilcore, 'The Fear of Disease and the Disease of Fear', in William G. Naphy and Penny Roberts (eds.), Fear in Early Modern Society (Manchester, 1997), pp. 184-208.
・ピーター・バーク『文化史とは何か』(長谷川貴彦訳)
 法政大学出版局、2008年・増補改訂版2010年

お問い合わせ・企画責任:
culturalhistoryworkshop@icu.ac.jp
  那須敬(国際基督教大学歴史学デパートメント)
  伊東剛史(日本学術振興会特別研究員)
  後藤はる美(国際基督教大学アジア文化研究所)

なお、このワークショップは、日本学術振興会の助成による研究
プログラムの一環です。