研究発表&演劇ロック

あいかわらずばたばた。去年は新人ということで何かとあたふたしていたが、今年は少し慣れてきたところでやっぱりあたふた。ばたばたあたふたする度合いがどんどん高まっているような気もする。

そんななか、去る12日(土)には、十七世紀英文学会東京支部例会にて研究発表(の体をなしていたかどうかははなはだ疑問)。今年と来年はドライデンのものも含めて王政復古期のシェイクスピア改作を中心に勉強しようと決めたので、その第一弾として、なぜか Thomas Otway, The History and Fall of Caius Marius (1679)について。この作品、いちおう『ロミオとジュリエット』のアダプターションということになっているのだけど、舞台は共和政ローマ。しかも、『ロミジュリ』では別にヴェローナ全体にかかわるわけではないふたつの家の争いであったものが、こっちではローマという国全体を揺るがす「内戦」なわけで、上演された時期が時期だけに、露骨に政治の話である。のだけど、一方でこの作品においては「政治」よりもむしろ「感傷」の方が重要であるという見解もあるので(つまり18世紀的な悲劇への連続性)、そのあたり、「シェイクスピアの翻案としての位置づけ(評価)」、「王位継承排除危機や(反)共和主義言説のなかでの位置づけ」、「王政復古期から18世紀における悲劇としての位置づけ(役者や劇場の問題も含めて)」という三つの軸で整理したうえで、特に後者ふたつの軸に関しては決して切り離せるものでもないだろうという話。

で、この作品に関しては、同時期に共和政ローマの成立の物語をあつかった Nathaniel Lee, Lucius Junius Brutus があったり、共和政のヴェネツィアを舞台にした Venice Preserv'd があったりするので、このあたりと並べて論じられることも多いのだけど、もう少し違ったやり方もできないかなというのが今後の話。


その翌日13日(日)は朝から夕方まで今年度第1回目のオープンキャンパス

その後、夕方から赤坂。プロペラ犬×筋肉少女帯『アウェーインザライフ』@赤坂BLITZ。泣いた。