2014冬

あっという間に今年も終わりである。今年の下半期は想定外の出来事があり、結果として例年に比べても多忙なことになってしまった。
いろいろ不手際もあり、各方面に迷惑をかけたりお叱りを受けたりしたものである。

年末だから忘れてしまおう。

さて、例によって記録だけ。

8月27日、シアターKASSAIプロデュース 劇団6番シード&バンタムクラスステージコラボ公演『6C×BCS 〜夏のショートストーリーズ〜』@シアターKASSAI。オムニバスでいくつかの作品の組み合わせで「コース」が決まっているが、観たのは両劇団の新作から構成されたDコース。「マリッジディープブルー」(脚本・演出:細川博司)・「サザンクロスの咲く丘 〜ギブミーテンエンanother story〜」(脚本・演出 松本陽一)。うちの卒業生も出ておったのでね。

8月31日、あうるすぽっとシェイクスピアフェスティバル2014 地点『コリオレイナス』(翻訳・福田恆存 演出・三浦基)@あうるすぽっと。地点の作品を観たのは初めてだったが、なるほど不思議なものであったが、しっかりコリオレイナス

9月12日、葛河思潮社 第4回公演『背信』(作・ハロルド・ピンター 翻訳・喜志哲雄 演出・長塚圭史)@神奈川芸術劇場。出演は松雪泰子田中哲司長塚圭史、ジョン•カミナリ。実は初ピンター。なるほどこんな感じなのか、と。

同日、まさかのダブルヘッダーで、あうるすぽっとシェイクスピアフェスティバル2014 子供のためのシェイクスピアシリーズ『ハムレット』(翻訳・小田島雄志 脚本・演出・山崎清介)@あうるすぽっと。さすがに安定の出来栄えと思った。DVDにならないかねえ(学生に観せたい)。

9月21日、宝塚歌劇団星組公演『The Lost Glory −美しき幻影−』(作・演出・植田景子)、『パッショネイト宝塚!』(作・演出・稲葉太地)@東京宝塚劇場。前者は。1929年のニューヨークを舞台にした『オセロー』翻案。主人公オットー・ゴールドスタイン(=オセロー)はギリシャ系移民、その片腕たるイヴァーノ・リッチ(イアーゴ)はイタリア系。話は思った以上に『オセロー』だったが、大恐慌時代のアメリカの雰囲気もしっかり。

9月26日、ベルトルト・ブレヒト作『三文オペラ』(作曲・クルト・ヴァイル 翻訳・谷川道子 演出・宮田慶子)@新国立劇場。出演は、池内博之ソニン石井一孝大塚千弘あめくみちこ島田歌穂山路和弘、ほか。実は初ブレヒト。俺はソニンちゃんを観たかったから満足である。もちろん全体としてもとても面白かった。

10月3日、あうるすぽっとシェイクスピアフェスティバル2014『ロミオとジュリエットのこどもたち』(訳・松岡和子 ドラマツルク・柏木俊彦、米谷郁子 脚本・演出三浦直之(ロロ) 音楽・三浦康嗣(口ロロ))@あうるすぽっと。俺は後藤まりこを観たかったから満足である。そして、私の周囲では今年もっとも評価が真っ二つに割れた作品かもしれない(特に前半について、かな)。賛否両論だけど、私は「賛」。

10月9日、オムニバスショートコメディ『B collection 2』(演出・鈴木則行 脚本・オオタスセリ、故林広志、岩崎う大かもめんたる)):下北沢シアター711。うちの卒業生も出ておったのでね。サボテン役が良かったと言ったら微妙な顔をされた。

10月10日、ナイロン100℃ 42nd SESSION『社長吸血記』(作・演出・ケラリーノ・サンドロヴィッチ)@本多劇場。そうだ、これを観に行った帰りの電車の中で、某先生の訃報に接したのであった。おかげで芝居のことが吹っ飛んだんだな。

10月19日、柿喰う客 女体シェイクスピア005&00『暴走ジュリエット』『迷走クレオパトラ』(脚色・演出・中屋敷法仁)@あうるすぽっと。セーラー服で暴走するジュリエットに、チャイナドレスで迷走するクレオパトラ、であったか。

10月24日、彩の国シェイクスピア・シリーズ第29弾『ジュリアス・シーザー』(演出・蜷川幸雄)。阿部寛藤原竜也吉田鋼太郎横田栄司がそろうと、さすがにさすがであった。で、あらためてやはり本作はいろいろ面白いので、来年の授業で少し取り上げてみようという気になった。

11月1日、本学の学祭にてKOTOKOのライブ。楽しい。

11月23日、フェスティバル/トーキョー14 連携プログラム あうるすぽっとシェイクスピアフェスティバル2014 あうるすぽっと毛皮族共同プロデュース『じゃじゃ馬ならし』(訳・松岡和子 脚色・演出・江本純子)@あうるすぽっと鳥居みゆき演じるケイトが実は一番まっとうな人物であった。私としてはラストの大槻ケンヂ「オンリー・ユー」で全部もっていかれたわけである。

12月19日、PARCO Present『海をゆく者 The SEAFARER』(作・コナー・マクファーソン 訳・小田島恒志 演出・栗山民也)@パルコ劇場。出演は小日向文世吉田鋼太郎浅野和之、大谷亮介、平田満というアラ還5人。アイルランドのおっさんたちが飲んだくれてカードに興じていたら神の恩寵が降ってきた。クリスマスにふさわしい作品であったよ。

12月22日、新劇団Hi-TOUCH第3回本公演『ゲラップ・ベイべ〜2014』(脚本・演出・高梨由)@タイニイアリス。うちの卒業生も出ておったのでね。走り出すことが大事なのである。

12月27日、『ヴェローナの二紳士』(脚色・ジョン・グエア&メル・シャピロ 歌詞・ジョン・グエア 音楽・ガルト・マクダーモット 上演台本・演出・宮本亜門)@日生劇場。俺は島袋寛子を観たかったから満足である。やはりミュージカルというのは、感情の機微とか細かい変化とかそういうのをすっ飛ばして歌っている間に一気に進めることができるわけで(要するに無理やりなんだ)、今作もその特性がよく出ていたのではないかと思う。

あとは、12月23日に筋肉少女帯のライブ@リキッドルームに行って、にこにこしてきた。楽しい。