『ピューリタン革命と複合国家』
ここしばらくこのテーマで精力的に研究をしてきた著者による簡便な書。だいぶ前に出ていたけど、気づいていなかった。
- 作者: 岩井淳
- 出版社/メーカー: 山川出版社
- 発売日: 2010/05/01
- メディア: 単行本
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1970年代以降、「革命(revolution)」よりも「内戦/内乱(civil war/wars)」という言葉が使われることが多くなっている17世紀のアレを、あえてまた「革命」、しかも「ピューリタン革命」と呼ぶ(もちろんウィッグ史観に戻るわけではない)理由については、「複合国家」体制とのかかわりで序論で述べられている。そのあたりも含め、概説書らしくこれまでの「革命史」の成果を紹介しつつ、あらたな方向性も示すものとなっているかと。日本語で読める参考文献を多めに挙げてくれているのもありがたい。