Main Street

明日締切の原稿を昼過ぎまで書いて一段落。一晩寝かせて明日チェックしてメールで送付ということで、ぎりぎりか。やれやれ。あとは編者と編集者のチェックを受けて刊行までにいろいろ修正か。二年がかりのプロジェクトもあと一息。そのうちここでも詳細を報告するつもり。


その後夕方に四ツ谷上智大学にて勉強会。名前は有名だけどあまり読まれない作品・作家を読もうという企画。今回はアメリカ人初のノーベル文学賞受賞者Sinclair Lewisの Main Street (1920). 時間がなくてネットであらすじを眺めただけの参加で、いつもの耳学問。で、教育もあり職も持っていたヒロインが田舎に嫁いだものの、やっぱり嫌で、わいわいと騒ぐけど何となく収まる話(なんて身も蓋もないまとめ・・・)なわけだけど、田舎の中産階級を描いた風俗小説として当時はよく読まれたらしい。イギリス・ロマン派の詩を読んでて、それでやたらとヒロインから評価されるスウェーデン人移民のことなど、興味深い。ヒロインにもそういう素養があって、夫をはじめ街の中産階級アメリカ人たちが文学に無知なのが我慢ならないようだけど、どうも作品全体として、アメリカ的「物質主義」に対するものとして「ロマン派的なもの」を評価する傾向があるのかな。


ということで、翻訳は進んでないので、まだ『スローモーション』。ほんとにスローだ。