卒論指導
今年度もぼちぼち卒論指導の事など。
実はまだ指導学生が正式決定していないのだけど、少なくとも昨年度よりは人数は増える見込みで、10人弱くらいになりそうだ。
で、昨年度のゼミで『から騒ぎ』を読みつつ、やれ家父長制だなんだという話をけっこうしていたので(そういう論文もみんなで読んだし)、シェイクスピアを中心に「英文学と結婚/恋愛」みたいなテーマで考えている学生が過半数。まあ、今年も『ロミオとジュリエット』できっとそのあたりの話もするので、私も勉強しつついこう。オースティンとかも読まなきゃいかんか、やっぱり。
あとは「道化」に興味をもった学生がいて(昨年度の『から騒ぎ』ではドグベリーが「道化的人物」といえるかな)、その方面でいきたいと。シェイクスピア作品で道化といえば、そのものずばりの『リア王』の道化に、『十二夜』のフェステ、『お気に召すまま』のタッチストーンあたりだけど、「道化的」といえばもっと幅広くなるから、どのあたりに焦点をあてるか。本人としてはシェイクスピアに限らず広く「英米文学」ということを考えているようで、しかも「道化」(fool)のみならず「ピエロ」(clownとかjesterか)にまで関心ありということで、そうするとかなり話が大きくなってくる。
ちなみに私のなかでは英米文学における「ピエロ」といえば、スティーヴン・キングの『IT』に出てくる例のあれなわけで、道化が笑いや風刺と結びつきやすいのにたいして、あっちはまさに恐怖の対象として登場してくる。あとは『バットマン』のジョーカーか(「文学」じゃないけど)。
とりあえずの参考文献としては↓あたりが思い浮かぶけど、さて、どうしようかな。

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