1月〜2月上旬
年が明けてから更新してなかった…
2012年の幕開けは、例年通り卒論指導の追い込みから。1月10日が締切であったが、今年度の私の指導学生19名はどうにか全員提出(質の良し悪しは別だけど)。ただ、私の指導ではないが、よく知っている学生で提出できなかったのがいて、なんだか素直に喜べなかった。
来年度の卒論についても、希望テーマなど集めていて、どうやら15名くらい指導することになりそうだ。そして、どうやらハリー・ポッターとかアレックス・シアラーとか読むことになりそうだ。
1月27日(金)、夜に渋谷。プロペラ犬第4回公演『ネガヒーロー』@CBGKシブゲキ!!。作:水野美紀 演出:入江雅人 主題歌作曲:山内圭哉 出演:池谷のぶえ オクイシュージ 前田悟 水野美紀 福本伸一。
毎年恒例のプロペラ犬。今回も堪能。昨年の震災後の早い時期から、あくまで「私人」として東北でボランティアに積極的に関わった水野美紀が、あえて「ヒーローもの」を書いたことには大いに意味があるだろう。まあ、本作でヒーローたちが守るのは足立区限定だけど。
2月8日(水)、夕方からうちの院生たちと勉強会。『英文学研究』に掲載された大河内先生の『フランケンシュタイン』論の解題をする。
2月11日(土)、夕方に秋葉原。十七世紀英文学会東京支部例会@首都大学東京秋葉原サテライトキャンパス(長い)。"Shakespeare's lost play"とも言われる(たぶんほんとはフレッチャーとの共作。いずれにしてもオリジナルのテクストは残っていないようだ)Cardenioをめぐってあれこれ。
あとは通常業務を中心にバタバタと。自分の研究が相変わらずおろそかであるが、そちらも(ほんの)少しずつ論文の準備。テイトの改作版『リア王』を中心に、同じくテイトの『コリオレイナス』改作である『共和国の忘恩』(The Ingratitude of a Common-Wealth) にも少しふれる予定。
11月〜12月初旬
すっかりブログを更新しない人になってしまったな。メモだけ。
11月5日(土)、日本英文学会関東支部大会@慶應義塾大学日吉キャンパス。
11月6日(日)、勤務先の学祭に初めて足を運ぶ。9月に一緒に東北に行った学祭実行委員の学生諸氏による震災関連の企画や演劇部の公演など拝見。あと、知ってる学生が出るというので合気道部の演武も。なかなかの迫力。
11月19日(土)、新英米文学会例会@早稲田奉仕園。アメリカの黒人への教育の話と、イギリスの成人教育の話。
11月21日(月)、夜に年年有魚『ささやく君のくちびる』観劇@新宿眼科画廊。相変わらず面白い。
12月10日(土)、十七世紀英文学会東京支部例会@首都大学東京秋葉原サテライトキャンパス。17世紀のNatural Philosophy/Historyの話を。ドライデンの詩「チャールトン博士へ」も。この詩は読んだことがあったけど、その周辺の文脈がなんとなくわかる。が、実は気になるのはこの詩におけるコロンブスの扱いであって、ここは自分で考える。
その他その他、仕事も遊び(主に学生相手)もバタバタとしている。卒論締め切りが近付いているので添削も大わらわ。なのだが、私を大わらわにさせるくらい原稿を送ってくる学生たちはOKで、心配なのは全然出してこない学生たちである。まあ、お互い頑張りましょう。
あと、ここでも宣伝を。私も翻訳に関わって迷惑をおかけした本が出ます。
- 作者: トニー・ジャット,河野真太郎,生駒久美,伊澤高志,近藤康裕,高橋愛
- 出版社/メーカー: エヌティティ出版
- 発売日: 2011/12/21
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9月と10月
またも全然更新せず。
9月9日、無事に33歳に。夜に渋谷AXにて、氣志團と筋肉少女帯の対バン。楽しい。
9月10日、11日、両日ともに午後から神保町。スチュアート朝研究会@専修大学。
一日目は、Nicholas Roweの作品2編についての発表と、10月のシェイクスピア学会のリハーサル2本。
Roweはいずれ改めてきちんと読む必要あり。
二日目は2000年代に入ってからの王政復古期〜18世紀演劇を考える上での重要文献の解題&今後の展望。
取り上げたのは以下の3冊。それぞれ、政治/歴史系、ジャンル/キャラクター系、俳優(女優)系、ということになるか。
Empire on the English Stage 1660?1714
- 作者: Bridget Orr
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Character's Theater: Genre and Identity on the Eighteenth-Century English Stage
- 作者: Lisa A. Freeman
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Rival Queens: Actresses, Performance, and the Eighteenth-Century British Theater
- 作者: Felicity Nussbaum
- 出版社/メーカー: Univ of Pennsylvania Pr
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9月14日、かつてお世話になった先生が引越しにともない蔵書の処分をなさるとのことで、いくらかお分けいただく。とはいえ、段ボール数箱分である。感謝。
9月25日、身内の英文学会。裏方であれこれしつつ、シンポジウムの司会と講師も。正木恒夫『植民地幻想』のいう「西洋眼鏡」の話から、日本の「近代化」と人種主義の話(酒井直樹)、日本における英語/英文学の受容・教育へつなげて、そこからグリーンブラットがかつて「悪口を習う」で論じた『テンペスト』と言語帝国主義という話をして、最後はアダプテーションの可能性の話へ。かなり無理やりな話であった。なお、オチは『絶園のテンペスト』。
9月27日、夜に渋谷。劇団☆新感線『髑髏城の七人』@青山劇場。何度目かの再演であるが、今回は、主要人物に小栗旬、森山未來、勝地涼、早乙女太一、仲里依紗といった若手を起用、以前とはやはりだいぶ印象が違う、若者の物語に。舞台の小池栄子は初めて観たけど、とてもよかった。あと、早乙女太一はやはり末恐ろしいなと。
9月28日、午前の会議のあと、急いで赤坂。ミュージカル『ロミオ&ジュリエット』@赤坂ACTシアター。が、30分遅れで入場。無念。ダブル・キャストのロミオとジュリエットは山崎育三郎&フランク莉奈の組み合わせ。ミュージカルは久しぶりだけど、ああ、こういうノリだったなあ、と(キャストも観客も)。「真面目な」シェイクスピア業界人は、台詞変え過ぎ、って怒るかもね。
10月8日、昼から与野本町。蜷川シェイクスピアの『アントニーとクレオパトラ』@彩の国さいたま芸術劇場。吉田鋼太郎、安蘭けい
のアントニーとクレオパトラはある意味で想定の範囲内。橋本じゅんのイノバーバスは、よくも悪くも「蜷川シェイクスピア」のなかでは異質で賛否あるのだろうけど、個人的には大好きであった。
10月15日、午後に秋葉原。十七世紀英文学会東京支部例会@首都大学東京秋葉原サテライトキャンパス。
『パラダイス・ロスト』の挿絵と、それ以前の宗教画におけるアダムとイヴを主題としたものを並べて、伝統的な主題に及ぼしたミルトンの影響を探ろうというもの。いろいろ図版を見せてもらって楽しかった。
10月22日、23日は両日とも広尾。日本シェイクスピア学会大会@聖心女子大学。素敵なキャンパスであった。
初日は研究発表を4本、二日目は(午前の特別講演はパスして)午後のセミナー「シェイクスピアを教える」を拝聴。学問と社交に勤しんできたが、いかんせん重点は後者であったわけで、たいへん申し訳ない。
10月29日、夕方に麻布十番。劇団虚幻癖第一回公演『紅い爪』@アトリエ・フォンテーヌ。
うちの学生も関わっているとのことで、お誘いを受けての観劇。旗揚げ公演の初日ということで、緊張感漂う(客席もどきどき)舞台であったな。台詞の言葉づかいが特徴的で(一昔前の海外文学の翻訳みたいな)、面白かった。コミック・リリーフ的な場面では、客席もちゃんと笑ってあげればよかったのに。パプリカのくだりとか面白かったよ。
と、こんな感じでイベントがありつつ、学内業務も妙に忙しいし、そろそろ卒論指導も19人はやはり手が回らず慌ただしくなってきている。みんな頑張ってね。
あと、以下のハーディの新訳をご恵贈いただく。感謝。
- 作者: トマスハーディ,Thomas Hardy,藤田繁
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『今を生きるシェイクスピア』
ご恵贈いただきました。感謝です。
今を生きるシェイクスピア アダプテーションと文化理解からの入門
- 作者: 米谷郁子,森祐希子,近藤弘幸,高森暁子,横田保恵,吉田季実子
- 出版社/メーカー: 研究社
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シェイクスピアの「アダプテーション」研究としては、今年に入って↓も出ているが、それと比べてポピュラーカルチャー方面を重視している感じか。
シェイクスピアの広がる世界―時代・媒体を超えて「見る」テクスト
- 作者: 冬木ひろみ,本山哲人
- 出版社/メーカー: 彩流社
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南三陸町でボランティア
また間が空いた。
その間、例によってオープンキャンパス(8月20、21、28日)をやり(20日には模擬授業でロミジュリの話など)、成績入力、卒論指導など。加えて8月30日には恒例の「愚痴の会」(若手同業者による勉強会)をやり、授業のことや大学・学生のことなど情報交換。
9月1日から4日までは、大学の看板を背負って学生たちと東北へ。1日と4日は移動だけでつぶれ、間の2日間に南三陸町で津波被害の現場視察と地元のお手伝いなど。いろいろ思うところの多い4日間であった。いずれ大学のウェブサイトなどに報告が出るかと。
あっという間に9月に入り、今週からは会議などもいろいろあるし、実質的に後期開始。頑張りましょう。
6月後半〜8月前半
2か月近く何も書いていなかった。元気にやっております。
この間、授業その他の日常業務の合間を縫って、院生と勉強会みたいなことをちょっとやってみたり、FD関連で私大連のワークショップに参加したり(6月25日)、友人の結婚パーティで飲んだくれたり(7月2日)、英文学会関東支部のワークショップ「原子力と文学」に顔を出したり(7月10日)、例によってオープンキャンパスやったり(7月18日、8月7日)、阿佐ヶ谷スパイダース『荒野に立つ』@シアタートラムを観に行ったり(7月25日)、その他その他。
気づけば前期は終了。後期の授業開始までに、学術方面のたまった仕事をどうにか片付けたい。と同時に、9月以降の学術方面の仕事(学内学会のシンポジウムの司会・講師、紀要論文、など)の準備も進めたい。あと、今年度は卒論指導が19名となっているので、そちらのケアもきちんとしないと。
ところで、最近の大きな買い物。
- 作者: 高山宏
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- 発売日: 2011/08/10
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